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Channel: スラックラインの歩き方
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あれれ。ラインの長さが足りないぞ。そんなことより1㎝離れたところも感じ取れる感覚を体験しよう。

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夜に時間ができた

ロングライン
しばらく夜が自由時間になったので、さっそく夜スラックラインに出発。

ちょっと趣向を変えて以前使っていたプーリーにグリグリを組み合わせたロングラインセットを持っていく。このセットいつも使ってないから、新鮮。どれとどれを組み合わせたら一番スマートか検討するのが楽しい。

しかし、あれれな事態

時々昼間に張っている公園へと足を向かわせる。
到着したら42mのところにツリーウェア巻いてライン伸ばしてプーリーとつなげようとする。

だけど、ラインの長さが足りずにラインロッカーに入らない。
プーリーのついていないスタティックアンカーの方にラインを余らせすぎたかなと思い、スタティックアンカーの方に行ってラインをギリギリのところで通すけど、それでも長さが足りない。

※プーリーのついた方のアンカーをダイナミックアンカーといいます。ついていない方をスタティックアンカーといいます。

短いラインを持ってきたかと思うが、60mより短いホワイトマジックは持ってない。となるとここは60m以上???プーリー区間含めると65m?むっちゃ混乱。
違う木に張ってしまったかとあたりを見回すが、他にそれらしき木がない。
そもそも、何度も来たことのある公園で65mという美味しい長さを見逃すわけがない。

そこで、ツリーウェア巻くときに違和感感じたことを思い出す。木は同じケヤキだけどなんか違う。

ここで答えが分かった。なんと以前張った木が引っこ抜かれて無くなってる。
公園内を偵察すると5本ほど切り倒されたというか抜かれてることが判明。ラジオ中継で張った木も消滅。

モミジバフウの大木二本もきれいさっぱり撤去されていた。これにはちょっとショック。この公園のシンボル的な木だったのにこうもあっさり消されてしまうものなのか。。。大好きな木だったのに。

ちなみに、在りし日のモミジバフウがこれ。紅葉してる木です。ほんと勿体ない。なんか虚しくなってしまう。もしかしてコロコロ転がる実が踏んだら危ないとかの理由で撤去されたのかなと思ってしまった。
悲しいかなスラックラインと公園は一期一会ということをまたもや実感してしまう羽目になってしまった。

P1080322

そして本来張るはずだったケヤキがこれ。奥のラインが張られている木です。

ランクルソニック

しかたなく違う木に張る

とにかく、60mラインじゃ足りないので別の場所を探す。
他の木の枝などがじゃまになるけど40m少しの箇所があったのでそちらにようやく張れた。

それで歩き始めるけど、うわー難しい。片側が斜面だし、すぐ横に別の木の枝が迫ったりして本来なら張りたくない環境。
すぐ落ちちゃう。やっぱり夜は難しいなぁと思い何度も乗ってると、なんとか歩ける瞬間が来た。

感覚の集中、移動をやってみようよ

 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
夜は視覚に頼ってはダメ。
ありとあらゆる感覚を総動員する。

感覚を広げつつも、足先に感覚を集中。
普段は感じない微妙な圧力が感じ取れる。足の裏を前後ろ右左に広く使ってラインを繊細にコントロールする。

別にこれはスラックラインに限ったことでは無い。例えば、どんな時でも足先や指先に感覚を集中させることが出来るはず。

それでは試してみよう。右手の小指に集中して感触や温度を感じさせる。そして次は左足の小指に集中する。
移動させることで、意識がどこにあるかさらに実感させやすくする。体のいろんな部位に感覚を移動させてみよう。もしこれが苦手な人は、「NO」と声をだせばあらふしぎ移動させやすくなる。人間の脳ってこういう単純さもある訳。

そこで、更に感覚を敏感にさせる。
指から1㎝位離れたところでも感じ取れる気がする。本当はそんなことなんてできないハズだけど、気分的には感じ取れる気がする。

いままで生きてきた経験がそうさせるんだと思う。

微妙な感覚を感じ取れるトレーニングやってみよう。
「NO」の声と共に次々と体の中で集中する箇所を移動させる。
いままで気づかったことに気づくかもしれない。

自分の体と対話する。これもスラックラインならではの楽しみ。

今回の道具

ライン、ランドクルージングのホワイトマジック 2
スリング、slack.fr2m 2
12mmステンレスオタフクシャックル
10mmデルタマイヨン

12mmストレートシャックル
スラックプロラインロッカー2
2-3/8ダブルプーリー2
10mmツイストマイヨン
小さいシャックル
22mSRスタティック10.5mm

コング1インチプーリー
カラビナ
ペツル ベーシック
ハンドアッセンダー


ファミリーキャンプとスラックラインで九重へ

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九重方面へキャンプに行ってきました

ファミキャン
温かくなってきたので家族でキャンプに行ってきました。
春とはいえ、まだ寒いので場内に温泉があるキャンプ場をチョイス。山鳥の森です。

以下、スラックライン色の薄いキャンプネタです。

このキャンプ場は九州でも屈指の人気キャンプ場。
何といっても目玉は温泉。露天風呂もあります。テントからすぐ入れるので夢のようです。3回も入りました。素人目で見る限り源泉かけ流し。泉質は黒川温泉とかと同じような感じ。夏場専用の子どもプールやいつでも楽しめる釣り堀、川もあります。
ロケーションは熊本県の小国町で九重山群のすぐ近く。黒川温泉のすぐそば。九重ですが高原的な雰囲気は無くて、渓流沿いの林の中といった雰囲気。特に日の出から30分間の鳥の声がすごかった。感動モノでしたよ。

山鳥の森オートキャンプ場

便利なユニフレームの焚火ポットハンガー

ユニフレーム焚火ポットハンガー

ダッチオーブンなどを吊るすことが可能なユニフレームの商品です。鍋を複数同時に吊るせて道具も置けるので重宝します。最近はあまりガスは使わないのでこれがないと調理できません。
これにダッチオーブンや焚火缶をつるして使います。つりさげられる鍋じゃないと使えない。

ですが、この商品今調べたらディスコンになっていました。こんな便利商品なのになんで~。
一般的なトライポッドタイプは一個しか吊るせない。

DUG(ダグ) 焚火缶 トライポッド DG-0104

  • 発売日:2012-09-24
  • カテゴリ:スポーツ用品
  • 定価:¥ 3,024
  • 販売価格:¥ 2,263

ユニフレーム(UNIFLAME) ファイアグリル 683040

  • カテゴリ:その他
  • 定価:¥ 5,400
  • 販売価格:¥ 5,400

ユニフレーム(UNIFLAME) チャコスタ II665435

  • カテゴリ:その他
  • 定価:¥ 4,200
  • 販売価格:¥ 4,200

釣り堀


九重の釣り堀といえば地蔵原釣り堀センターというところがお気に入り(ちゃんと串に刺して炭火で焼いてくれるし、持ち帰る時もさばいてくれるから)なんですが、ここも十分楽しめます。

釣りざおを300円で借りて、2時間釣れます。釣った魚(ヤマメ)はリリース禁止で250円で買い取ることになります。自分で焼くか持って帰ることになります。
この日は50匹以上泳いでたのが見えました。タイミングが合えば入れ食い状態にもなるので子供でも釣れます。このキャンプ場はチェックイン13時、チェックアウト10時なので時間があるときに釣ってみてください。

そんでスラックラインは張れる?

場内区画のために木が植えられていますが、まだ小さいので張れなさそうでした。
ですがただ一か所、コテージの庭にいい感じに10m少々が張れそうでした。意外とよさげな感じ。

九重方面でスラックラインとキャンプを楽しみたいなら九重南岳キャンプ場(該当エントリー)をお勧めします。九重も阿蘇も臨める環境で松林と草原の両方が楽しめます。

次の日は三愛高原へ!

キスミレ
せっかくなので九重っぽいところでスラックラインしようということで三愛高原へ!野焼き後に大量のキスミレが咲いていました。ユーラシア大陸とつながっていた時代の名残で九重・阿蘇の名物です。

ここの園地は張るスペースあります。レストハウスとキャンプ場の間あたり。

でも、九重で一番のスラックラインのおすすめスポットは長者原の園地の方です。ぜひ、いい場所探してみて下さい。クヌギ林のなかにいろいろ張るはず。

次はいつ行けるかな。

クスノキの広場で気持ち良いロングラインをやった話

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tsunajiiさんと張る

日曜にラインを張れたら嬉しいなと思っていましたが、雨予報なので土曜日に仕事の休みを変更。
土曜なのでtsunajiiさんがどこかでライン張るかもと思って電話するとビンゴ!我が家の近所に86mを張るとのことなのでお邪魔しました。

広場横断で一番短い86m。tsunajiiさんはこの距離はまだ歩いていないので、これが歩けたら個人記録更新!
天気も良く人間も二人いるので、なるべく歩きやすいラインを張ろうと、今までより低く張って、なるべく強く張りました。道具はtsunajiiさんのMPDやらなんやらの6:1システム。二人でガッチガチまで引きます。固くなっても真ん中にチェストの体勢で乗ってバウンスさせラインをひたすら伸ばします。そしてまた二人で引く。その作業を二回繰り返して、かなり強いラインが張れました。

そう、ぴたっと足の裏にラインが吸い付くような快適テンションが張れたわけです。気持ちいいですよ!

以下、ロングラインについてやクスノキやエノキについて続きます。

tsunajiiさん86m歩行成功


そしていよいよトライ。最初は強いテンションに違和感があったみたいですが、ほぼ最初のトライで86m成功。気温もちょうどいいし、風もなかったのでコンディションも味方しました。

最後の方は見ている方もドキドキ。おめでとうございます。
慎重に歩を進めている感じが明らかで、後半体力持つかな?心配に思ってましたが、さすがです。ゴールのアンカーが近くなれば今まで積み重ねた経験が意味を持ちはじめますよね。

自分は往復(フルマン)で楽しむ

気持ちいいロングラインを久々に楽しみました。
長いラインが歩きやすいと気分がいいです。緩く張って難しさを楽しむのも手ですけど、落ちずにサクサク歩くのも超楽しい。

今回はオンサイト連続3往復、でもなんだかライン独占が悪い気がして。。。降りました。って単に疲れたんですけどね。そして、そのあと二往復。
860m落ちずに歩いたってことになるので、夜筋肉痛が出そうな雰囲気を感じました。

tsunajiiさんの道具で張りましたよ

二枚重ねのリギングプレート。
ランドクルージングの製品です。
ナイロンネジで結合して使えます。一枚でも充分な強度だけど二枚重ねはさらに安心。
形状もグッド。ロング用としては決定版の気がする。

大きい青い道具はCMCのMPD(マルチパーパスデバイス)という多目的に使えるギア。製造はロックエキゾチカらしい。
こいつは大きいのでサイズのあるリギングプレートと相性がいい。リギング中は大きく動くので、大型リギングプレートじゃないと接触してしまう。コネクターのマッチングに注意。

http://www.landcruising-slacklines.de/en/shop/16-ringe--platten/375-atlas-20-riggingplatte
Atlas 2.0 Rigging Plate

クスノキは葉が落ちて新しい葉が出ています

クスノキの落ち葉

クスノキは常緑樹ですが、毎年葉を入れ替えます。九州では今がその時期です。古い葉は林の中にたくさん落ちています。葉は光沢が残り常緑樹らしい葉です。新しい葉が育って無理やり古い葉を落とす感じ。前年の葉は紅葉したように見えることもあります。新しい葉が出る前に強い嵐などが来ると古い葉がほとんど落ちてしまい、まるで落葉樹のようになる年もあります。クスノキの葉はダニ部屋があることで有名です。

春のクスノキ
明るい新しい葉がたくさん。


林の中。春を過ぎると葉が厚くて大きくなるのでクスノキ林は薄暗くなる。


花のつぼみ。

エノキの葉はエノキハムシに食べられてた

エノキは枝の木。っていうくらい枝がたくさん出る。
実がおいしいので鳥が種を運ぶので、実生でいろんなところで繁殖している。近所でもかなり大きな木がたくさんある。

この時期のエノキはエノキハムシに葉を食べられている場合が多い。この虫は大量発生するので、ほとんどの若葉が無残な姿となってしまう。だけど、すぐ新しい葉が出てきて1ヶ月もすると元通り。
エノキの新緑エノキハムシ

商品画像

クスノキ「☆」

クスノキ クスノキ科ニッケイ属 常緑高木 9センチポット苗(樹高50〜70センチ程度) 黄白色の花の後に黒い実がなります。...

価格: 1,620 円

販売店:日本花卉ガーデンセンター

終わりです。
午前中いっぱいでもガッツリ楽しめましたとさ。
せっかくいい公園があるからロング仲間増えないかな!

145m往復の話題

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145m


去年の春から夏に二度張って半分は越えたものの、設置で腰を痛めて保留になっていた145mの区間を歩いてきました。いままで120m以上は見積を誤り、ロープ不足で引きたいところまで引けずに後悔していたので万全の準備をして張りました。これまで、中央部がわずかに凹んでいる地形でもう少し低くできそうな感じもあったので、より低くも目指しました(低い方が歩きやすくなるから)。

以下、つなじいさんと張ってきたその時の内容になりますが、持参した一眼レフがメモリーカードを読み込めないという事態で使えませんでしたのであんまりいい画像がありません。

道具の話

まず、ラインをランドクルージングのホワイトマジックからslack.frのムーンウォークに変更。ムーンウォークはダイニーマとポリエステルのハイブリッドラインなのでもう少し伸びにくいです。厳密には引き始めからある程度のテンションまではさほど変わらないのですが、固くなってきたかなってところからが伸びにくいです。ですが、バランスというか素性の悪い荒削りなラインですぐラインが反り返ります。そう、高テンションの2インチラインのように。なので足元が少し不安な感じ。分かりやすく言うと滑りやすい。

またプーリーシステムはまったく同じなんですが、あらかじめライングリップで引く方法をやめて、ブレーキからロープを抜いた状態で引き始めました。6:1システムを4:1システムとして最初は引き始める方法です。この方法だとテンショニング区間が50mロープで8m確保していたのが、プラス4mで12mほど確保できます。ハンドアッセンダーをブレーキ代わりにしてプーリーに噛ませながら、本来のブレーキ位置までロープを届かせました。慣れないやり方なので、ふたりでビクビクしながらの作業。ま、長いロープがあるならこんな面倒な作業は必要ない。

それで最終的には6×4×4=96倍力で引きました。ブレーキ以降はダブルプーリーひとつ、シングルみっつ、アッセンダーふたつになっています。
男二人で、あれこれやりながら2時間かかる重労働。
風が出てきたので、ウィンドダンパーは5か所。

よーし歩こう

さすがにこの長さなので、ラインが中盤手前で暴れる感じがあります。ラインそのものが振り子のようにブワンブワンと唸る感じ。
この現象はひたすら小股でショックを小さく歩けば唸りを低減できるので、意識的に小股であせらずゆっくり歩きました。この時点で体力と精神力が持っていかれて真ん中付近のおおきな前後左右の揺れに突入するとになりますが、歩幅を小さくしつつ上下の揺れに軽く乗りながら進みます。

途中で両肩を上げるのに疲れて痛くなって「うわー」となる。これは完全に不必要に緊張して無駄な力がかかっていたから。落ちつけようと呼吸を意識しながら後半に突入。今までの経験上、7割超えれば気を抜かない限り落ちることはないと思い込んで、そのままゴールまで歩いて個人記録更新(ハイブリッドラインにて)。

そして往復。
アンカーに到着して、その上からそのまま往復に挑戦。
余裕が出て少し歩きやすくなったものの、折角なのでひたすら落ちない行きと同じくひたすら落ちない小股で焦らない方法で往復(Full Man)成功。


145m-スラックライン、ロングライン – YouTube


行きは魚眼のウェアブルカメラ据え置きでとっていたけど、小さすぎてなんも写ってないレベル。そのウェアブルカメラつけてこのライン歩くつもりでしたが、事情がありさっさと撤収。

まとめ

IMG_1438
ライン替えたのが大きかった。新素材ハイブリッドはテンションを確保すれば確かに歩きやすい。
個人的には歩きやすいラインの方が好き。だって気持ちいいから。ポリエステルのホワイトマジックでも100m以下で複数人で張れば今回のような歩きやすい感じと同じ気がする。その感じが145mでも再現できたって感じ。
おすすめラインだけど注意点としてはラインロックの方法に気を使う必要があるのと、薄く傷みやすそうな感じなこと。持ち運びが楽なのも大きいかも。

もっと長いラインも歩いてみたい。ラインの高さが2.5mくらいまでならなんとか伸ばせるはず。しかし、時間や場所の問題となるとこれがまた大変な訳で。。。

最後につなじいさん、朝早くからありがとうございました。

http://laboutique.slack.fr/
La Boutique du Slackline – Depuis 2005

使用ギア

ライン・アンカー

ラウンドスリング
frムーンウォーク
ランクルZilla 3.0 2
WLL3.25シャックル

プーリー区間

SMCリギングプレート
SMC3インチダブプーリー*2
CMCのMPD
SMC2インチ
マイヨン
ツイストマイヨン
ストレートシャックル
ツイストシャックル大
スターリン、HTPスタティック50m

テンショニング

安いダブルプーリー
安いシングルプーリー3
アッセンダー3

ディーン・ポッターがBASE jumpで死亡

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ディーンポッターの死亡のニュース

moonwalk

夕方のラジオのニュースで聞いてビックリしました。
ディーンポッターはアメリカ人のクライマーで、単独でのスピードクライミングやロープなしのフリーソロのクライミングに取り組んでいた有名な人です。平山ユージとエルキャピタンノーズのスピードクライミングの記録を競ったことで知っている人もいるかもしれません。

ヨセミテのロストアロースパイヤーでのハイラインを命綱無しで渡って結果的にクライマーの間でスラックラインの認知度を高めた人でもあります。いわゆる命綱なしで危険なことをやったり国立公園のルールを破ったりしてたので批判も多かったのですが、彼の素晴らしいチャレンジに共感する人も多くいました。

ここ数年は通常のベースジャンプ(BASEJump)やベースライン、ウイングスーツを利用したベースジャンプなどもにも集中してやっていたようです。それらの動画もレベルが高く世界でも有数のベースジャンパーともいわれています。愛犬とクライミングしたり飛んだりもしてたお茶目な人。

その彼が5月16日ヨセミテでのベースジャンプで、壁に激突して死亡したそうです。連絡がなく、ヘリで捜索して一緒にとんだ仲間(グラハム・ハント)と共に発見されたとのこと。自由で美しいことを求めていた結果、死んでしまった。彼のナショナルジオグラフィックの紹介動画のタイトルがFly or Dieなのですが、まさにその通り死んでしまったのです。共に死亡したグラハム・ハントについてはアンディ・ルイスのFBに追悼のコメントが記載されています。
※追記-グラハム・ハント

このニュースを聞いて世界中のスラックライナーが残念がっています。特にハイラインなどをやってる人はショックかもしれません。
ご冥福をお祈りします。すばらしい挑戦を見せてくれてありがとうございました。

※画像はムーンウォークの制作会社より
※ヨセミテではベースジャンプをする人が多すぎて、禁止になっていました。それでも、美しい景色を求めて朝夕にこっそり飛ぶ人が後を絶たたないとのこと。

ディーンポッターのムーンウォーク


Moonwalk on Vimeo


彼がスラックライン界に残した美しい宝石がこのムーンウォークという動画です。公開5日で35万回も再生されました。

まだ見たことのない人は、じっくり最後まで見てみてください。

夕暮れ時に上る満月をバックに、ヨセミテの大聖堂ピークに張ったロープを渡っています。もちろん、命綱は無しです。カメラは1.9キロ先からの超望遠で彼を映し続けます。ゆっくりと月が登っていきます。綿密な計算と計画の上に撮影された、美しい一瞬。彼の息遣いが聞こえてきそう。彼はラインの上でいったいどのような景色を見ていたのでしょうか。

※このときはラインではなく、15mmくらいの太さのロープを張って渡っています。簡素な道具で張れるから?

彼の紹介動画など

http://video.nationalgeographic.com/video/ng-adventure/adv-beyond-the-edge-potter
Fly or Die: Dean Potter
フリーソロクライミング、ハイライン、ベースジャンプなどナショナルジオグラフィックの彼の紹介動画です。

http://adventureblog.nationalgeographic.com/2015/05/17/pioneering-climber-dean-potter-died-in-base-jumping-accident/

Pioneering Climber Dean Potter Killed in Wingsuit BASE Jumping Accident
ナショナルジオグラフィックの関係者による追悼の文章。彼のことが非常に詳しく記載されています。

彼のFacebookページ。
https://www.facebook.com/deanspotter

彼のウエブサイト

ディーンポッターの言葉

なぜ命綱なしにこだわるのか?
こういうふうに言っています。

「I’ve always been a ‘free soloist.’ Whatever I do, I long to be untethered and fre.」

意訳:私はいつどんな時もフリーソロイストだ。自分がやることは何であっても、自由で綱から放たれた状態でありづける。

ソースサイト

http://www.climbing.com/news/dean-potter-killed-in-base-jump/
Dean Potter Killed in BASE Jump – Climbing | Climbing

http://www.nikkansports.com/general/news/1478533.html
綱渡りのディーン・ポッター氏、着地に失敗か死亡 – 社会 : 日刊スポーツ

スラックラインインダストリーズSlackline Industriesが5月末から販売開始予定

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スラックラインインダストリーズ(SI)って?

si-flag

去年、突然現れたアメリカのスラックラインメーカーです。
新興なのに有名スラックライナーが動画に出てきたりしてちょっと不思議な感じだったのですが、しばらしくて事情が呑み込めてきました。
ギボンUSAがギボン本社から分裂して新しく立ち上げたメーカーがスラックラインインダストリーズSlackline Industriesということのようです。というのもSIよろしくねとメールが来たのですが、差出人はギボンUSAの関係者の人でした。

以下、商品などについて続きます。


ギボンUSAは商品も独自のものがあったし、コンペも盛んで、動画も独自に公開するなど本社であるドイツ以上ともいえるくらい盛り上がっていました。それで、新たにメーカーを立ち上げたという流れになったことが予想できます。ギボンから派生した兄弟メーカー?的な感じです。2インチラインでのトリック志向というコンセプトは変わっていませんが、1インチラインも扱っています。
ギボンUSAがこれまで公開していた動画などは非公開に変更され、新しくTrick in a minutesがSI名義で公開されてます。

気になる人はプレスリリース(英語)をお読み下さい

http://www.slacklineindustries.com/
#1 Source For All Things Slacklining! | Slackline Industries

主なラインナップ

とりあえず、画像だけ本家サイトなどから転載して紹介します。

BASE LINE

BASELINE
入門用15Mライン

TRICK LINE

トリック用15Mライン

BOSS LINE

1インチラインなどその他

ポリエステルのロングライン用ラインや、XXLラチェット、スローリリース、ラックなどなど。
本家サイトに記載されていない商品もありますが、Facebookなどで見つけました。

slackstand-slackline-industries

slow-roll-slackline-industries

strong-arm-slackline-industries

関連サイト

Slackline Industries
Youtubeチャンネル
フェイスブックページ

EXALERで買えるようになります

エレファントスラックラインの日本代理店のEXALERがスラックラインインダストリーズも取り扱うそうです。5月末からの予定とのことですので、順次取扱が始まるはずです。楽しみです。
それに伴い、スラックラインインダストリーズのチームも発足しています。詳しくはFacebookページなどで興味がある人はチェックしてみて下さい。

http://www.exaler.com/
EXALER – Slackline Professionals

EXALERにしくスラックラインブランドがやってきましたアメリカの「SLACKLINE INDUSTRIES」の正規日本代理店になりました。同時にジャパンチームの発足もいます。【Slackline Indutries Japan…

Posted by Exaler -Slackline Professionals- on 2015年4月30日

大きな森でスラックライン。あと、インラインエイトノット。

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始まりの場所



「そのスラックラインとかいう面白そうなのを張ってくれないかい。江戸時代とかいう時代に植えられてから一歩も動いてない。要するに退屈なんじゃよ。」

以下、ロングラインやインラインエイトノット、プルージックについて。

梅雨の晴れ間にロングラインを張ってきました。
ここは自分がはじめて50m以上のラインを張った場所。

その同じ場所に張ってみました。
52mです。

あいかわらず樹木環境が素晴らしいです。大きな木がスラックラインを張ってくれと訴えてきます。って、ご都合主義?
小学校の時はこの公園に遠足できていました。

今は利用者の少ない公園です。というのも駐車場が遠いから。遊具も無くなってしまいました。今の季節は対岸に立派な公園があって温泉も売店もあるのでそっちに行く人が多いです。
夏になると、こちらのエリアの方が木がたくさんあって川が近いので少し人が増えます。

芝生の広場もあります。
張ってもいいんですけど、たまに運動している人もいるので芝生の方は一度しか張ったことありません。
久々に裸足で乗りたいなとも思ったり。

インラインエイトノットで引く


ということで、キャリアに道具一式を乗せて森の中のロングラインポイントまで移動。
階段もあってしんどいけど我慢。

52mの区間なんだけど中心区間の地面が盛り上がってるのに、いつもの感じで張ってしまいました。
地面につくので、強く張る必要があります。
でも、道具最小限なのでハンドアッセンダーがない。

こういう時は悪あがきでインラインエイトノット。
本来なら複数人でロープを引く時に使う結び方です。通常の結び方とは違い、後ろにロープが出せるのが特徴。
ロープ途中にループを作る結び方としてバラフライノットが有名ですが、こちらの方が引くのに適した形になります。

結び目を作らない時は手に巻いたりして引きますが、これだと腰を入れて体全体で引けるのでほぼハンドアッセンダーと同じように引けます。結び目の移動は一度解く必要があるので、めんどいので後半固くなってから使うといい感じ。

これもって引くぞって雰囲気が個人的には好き。
結び方はエイトノットが結べる人なら、何度かやれば身に付くでしょう。簡単です。


ロングラインでインラインエイトノットで力を入れやすく – YouTube


これがハンドアッセンダー。アッセンダーとしてもハンドル付のアッセンダーとしても使える。これがない場合は上の方法で。

PETZL(ペツル) B17ALA アッセンション L

  • カテゴリ:スポーツ用品
  • 定価:¥ 9,612
  • 販売価格:¥ 8,650

プルージックでダブルマルチプライヤー

アッセンダーを持ってきていないのでプルージックでやりました。通常は結び目をずらしますが、区間のロスが出ないようにするにはかぶせた方が素早くできます。まだ余裕があるのでもう一回巻くか長さを調節したらロスが減り、動かかす回数が減ります。
これはエーデルワイスのプルージックロープ7㎜でやりました。

【エーデルワイス EDELWEISS】 プルージックロープ 7mm☆ロープ計り売り☆

【エーデルワイス EDELWEISS】 プルージックロープ 7mm☆ロープ計り売り☆

スキューの引き上げや、セルフレスキュー等でも重要な役目を果たすプルージックロープは、外被と芯の伸びが同様に計算されていて、締めやすく動かし易い特徴を持ちます。プ...

価格: 345 円

販売店:ロッジ プレミアムショップ

これがアッセンダー。
ロープを掴む道具。一方には動くが、一方には動かない。

PETZL(ペツル) ベーシック B18BAA

  • カテゴリ:スポーツ用品
  • 定価:¥ 8,748
  • 販売価格:¥ 7,873

それにしても難しい


52mラインです。
ここで初めて50m台を歩いたのですが、ちょうど4年くらい前。同じラインを今回張りました。
4年間で上達しているつもりでしたが、うーむ。
もちろん歩けましたが、なんとか渡り切った感じも無きにしも非ず。
ライン自体の難易度は変わってないというか。
なんだか不思議な感覚。
どう説明したらいいんだろう。
まさにこれぞロングの面白さかなって思います。

色々道具必要だけど、ロングラインやりましょ~。

ロングラインの設置ビデオ

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ロングラインの設置動画


ちょっと前に公開した動画です。
どーでもいいことを詰め込み過ぎてよけいめんどくさくなっているかもしれません。いえ、確実にめんどくさくなっています。
張る場合はあまり細かい知識は必要なく、慎重さがあれば見様見真似や手探りでも張れます。

自分も海外の動画などで見ただけで張ってました。クライミング用品に関しては山岳ガイドや登山用品店の店員・ケイビングの社会人サークルをやっていたので少しは知識はありましたが、プーリーを使うようなことはまったくやったことありませんでした。
そんで思うのは、張ることに関しての一番の問題は道具を揃えることなんですよね・・・。一からバラバラにそろえるのは大変なので、ランドクルージングなんかでセットを買うのが確実です。


スラックライン動画-ロングラインの設置52m(5:1) – YouTube


なるべくシンプルな道具で張った52mロングラインということになります。
今回は一般的ではないプルージックコードを利用しています。普通なら手軽に取り外しができるアッセンダーを利用します。
全てを解説したわけではないですし。正解でもありません。その時の道具とテンションで考えながらって感じ。

以下続きますよ。

リリース


スラックライン動画-ロングライン撤収 – YouTube


使用した道具



スラックプロ1インチライン
エレファントWLL1トンスリング
ステンレスおたふくシャックル
スチールデルタマイヨン
スラックプロラインロッカー
ランドクルージングロックマン
エーデルリッドエディ
小シャックル
ツイストマイヨン
ストレートシャックル
ダブルプーリー*2
スタティックロープ10.5mm
シングルプーリー*2
プルージックコード*2
カラビナ*2

テンション割合

ライン10knとした場合、それぞれの道具にかかるテンションを記載します。
アンカー部分のシャックル・マイヨンの角度は90度以下とします

スラックプロ1インチライン    10kN
エレファントWLL1トンスリング*2 5kN
ステンレスおたふくシャックル   10kN
スチールデルタマイヨン     10kN
スラックプロラインロッカー   10kN
ランドクルージングロックマン  不明
エーデルリッドエディ      2kN
小シャックル(起点)      2kN
ツイストマイヨン        2kN
ストレートシャックル      10kN
ダブルプーリー*2        10kN(片側4KN、リブ2kN)
スタティックロープ       2kN
シングルプーリー*2   
プルージックコード*2
カラビナ*2

バックアップ

動画ではラインロッカーから出たあまりのラインを木に結んでいるだけです。
理想的なやり方は、上記に加えてプーリーシステムから余ったスタティックロープをラインロッカーとプーリーをつないでいる箇所に結んでアンカーとつなぐことです。

動画ではプーリー区間を取りすぎてロープのあまりが足りませんでした。

こちらで購入

http://www.slackpro.de/index.shtml
slackPro! – Slacklines, Longlines, Material, Technik & Ausrüstung, Slackline-Sets, KnowHow…!

http://www.landcruising-slacklines.de/
Landcruising Sophisticated Slackline Equipment

張るのは楽しい?
道具集めるのも楽しい?


スラックラインお断りらしき看板が立てられたけど、話をしたら理解してもらえました

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5年前からスラックラインをしている公園に最近こんな看板を立てられました。当初のラインを撤去させられた理由としては「許可なく使用しているから」。公園の関係者の人(恐らく)が警察に通報してパトカーが来て許可な無しにこんなことやってはいけないとの趣旨で撤去させられました。

隣町にも短いのから長いのまでスラックラインに適した素晴らしい公園があり、そちらは管理の人に話をしてOKなエリアを設定してもらっているので、残念だけどほとぼり冷めるまでこの公園は張らないでおこうと思っていました。それに許可という問題なら、同市内でテレビ収録などで過去に二度許可を取っていたので、どうしても張りたいときは許可取ればいいじゃんと軽く考えていました。SLACK9で張るときは毎回許可申請をしている公園もありますし、それに慣れっちゃえばなんともないはずです。

ですが、その後行くと画像のような看板を立てられていました。「樹木を傷つける行為禁止」と書かれており、何か違うと考えました。自分はスラックラインは「木と親しむ行為」と思っています。無関心の人よりもよっぽど木のことを考えていますし、継続的に観察し続けています。そりゃスラックラインを張る人の身勝手な理論だとろ!と思われるかもしれませんが、だからからこそ実際に設置状況を見て「ここがダメ」とかを言ってほしい。その理由に納得できれば、諦めます。確かにスラックラインは迷惑な側面もあるのは事実ですので、無理に張らせてもらうとは思いません。自分が良く張るロングラインは特にスペースを使いますから厳しい面もあります。

とにかく、見もせずに「樹木を傷つける行為」と決めつけられたので、これは一度話を聞いてもらいたいとこのことについて話を持ち込こもうと決心。
お役所ですから下手をすれば、一律に未来永劫ダメと言われる可能性があります。これだけは絶対に避けたい。

私は精いっぱい、頭を使います。

そうだ観光課を通そう!
観光課で「他県からもわざわざスラックラインをしにくる場所なのに勿体ない」など話をするとスラックラインについて賛同してくれて、スポーツ課にも話をしてくれたうえで、建設課道路河川係と交渉してくれました。

そして見事、看板も撤去してもらえました。
これは嬉しいです。
行政がスラックラインのことをよく知らなかったということも、そもそもの原因の一つだと思います。なんか妙な事をやっている奴がいるらしい、とりあえず看板立てとけ的なことだったように思います。できれば実際に乗ってもらいたいですね。

この件についてはもっと色々書きたいとも思いますが、考えがまとまりません。

とにかく思うのは「他の公園利用者のことも考えなければならない」ということ。この点に問題ないと判断するならスラックラインを張る権利を主張していいはず。

誰もが税金を払って「公園利用フリーパス券(有料)」は持っているのですから。

そうそう、「有効利用」という言葉が役所には効果絶大だそうです。
指宿のお友だちが教えてくれました。

フリースタイルな出産

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フリースタイルとはスラックラインでは歩行の枠から飛び出した自由なトリックラインのことをいいます。

ですが、今回はスラックラインとは関係ないお話です。スラックラインと無理やり関連づけるなら、出産は体力じゃないそうです。いかにリラックスできるか。つまり力を抜けるかということ。迷いや不安を取り去った状態で出産に望むことが大事らしい。そいう意味ではスラックラインとの共通点が無きにしも非ず。

ということでフリースタイルな出産に当時5歳の長男と立ち会った時の話です。

フリースタイル出産とは簡単に言うと、病院の分娩台ではなく自由な姿勢で行う出産のことを言います。実際には昔ながらの布団の上で好みの状態で行います。最近はこういうスタイルの出産が見直されています。

最初は助産院を探していたのですが、地理的な問題で良い所が無くて助産院と産婦人科病院の中間のような所を見つけました。そこがフリースタイル出産が可能な産婦人科だったのです。その病院はフリースタイル出産とは称していなかったのですが、あとでフリースタイル主産というらしいと知りました。

本当に素晴らしい出産でした。何より楽しい。もう一人!二人!と出産に立ち会いたいと思えるほど素晴らしい体験でした。今でも長男とまたなかむらさんちに遊びに行きたいと話しています。
出産は妻にとっては大変な事には変わりなかったでしょうが、少しでも楽にという意味ではこれ以上の場所は無かったはずです。
産婦人科を選ぶ際はぜひ分娩台ではない形態で出産できる病院をさがしてほしいなぁと思いました。


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負けず嫌いの息子。いろいろ張り合ってきて、何に対しても自分が上だって主張。試しに、父さんの方が足が臭いと言うと、僕の方が臭いと張り合ってくる始末。年下の従妹とすごろくをしたときは、すごろくの意味を分かってない従妹の方が先にあがってしまって、ワナワナと震えて気絶するんじゃないかと思うくらいパニックになってた。そんだけ負けず嫌いの5才児。
そんな息子を交えて、2013年7月28日に二人目の出産のエピソード。

その病院は分娩台が嫌ということで、見つけてきた病院。自然なお産ができるんだそうだ。料理はおいしく、病室は和室で快適、そこで産んだ人の話では快適すぎて退院したくなくなるほど居心地がいいそう。家族も隣に布団敷いて泊まれるし、食事も頼めるらしいから、子連れにはうれしい環境。診察に一緒に行く限りは、普通の産婦人科って感じで特別変わりはなかった。

変わっているのに気付いたのは、お産をする部屋に案内された時だった。陣痛が来たときは自分は仕事をしていたので自分一人だけ遅れて病院へ行った。通された部屋は、6畳ぐらいの布団が敷かれた畳の部屋で、小さい機械が一つあるだけ。え、ここなに?普通の部屋じゃん。また後で移動するの?って聞くと「ここで生むんよ」と妻が言う。助産院というか、自宅出産っぽくて面白い。
自分が着いたころは陣痛の間隔が10分くらいで、まだ少し余裕があった。連れてきた息子はキョウリュウジャーの大きなおもちゃを二つ持ってきて、遊びに夢中。絵本も持ってきた。陣痛が来ると息子と二人で妻の腰をさすってあげる。子供の小さな手の方が気持ちいいらしい。たまに様子を見に助産婦さんが来るけど、まだノンビリ。布団があるので自分も妻と一緒に布団に入って休む。

妻が病院に来る前におにぎりを握ってれてたのでみんなで食べる。普通の病院なら、こんな時間はない。前回はひとりで分娩台に取り残されたらしい。この状態が不安ですごく嫌だったそうだ。今回は、畳の部屋の個室だから家族だんらんが過ごせる。これだけでも価値がある。

そうこうするうちに、陣痛の間隔が短くなる。時間を計るのは自分の役割だったけど、どんどん間隔が短くなってきた。助産師さんもそのころになると一緒にいてくれる。息子も交えて会話が楽しい。そしてどんどん間隔が短くなり、3分から1分へ。

妻も苦しくなり。唸ってる。息子の桂一の元気は相変わらず。子供なら怖くなるかもしれない母親の苦しそうな声にはまったく動じない。というか、子供がここにいていいの?とか思ったけどもう遅い。
全く想定していなかったけど、家族で立ち合い出産。

陣痛が本格的になる。妻も苦しそう。すると、桂一がそろそろズボン脱がせた方がいいんじゃないか、と助産師さんに言う。5才児のアドバイスに従い、みんなで妻のズボンを脱がせる。そしてもっと陣痛がひどくなる。お母さん、痛いの?と桂一が聞く、「痛い~」と苦しそうに妻が言う。僕が頭を打って怪我して病院で縫った時の方が痛かったよ、僕の方が勝ったって得意気。おいおい、陣痛にも張りあってるよここ子は。どんだけ負けず嫌いなんだ。
しかも、助産師さんが話に交じったから、また頭を縫った時の武勇伝を聞かされる。この話聞くの何度目だろう・・・

そんな話を聞かされているうちに、ますます妻が苦しそうになる。いよいよお産が始まる!すると、パンツ脱がせた方がいいよとまたもや5才児の息子が助産師さんにアドバイス。皆で腰浮かせてあげて助産師さんがパンツを脱がせる。こんな賢い子はいないと助産師さんに褒められる。そういえば、妻の妊娠に一番最初に気づいたのは、桂一だ。お母さんのおなかに赤ちゃんがいると言い当てた。親は二人ともまさかと思ったが、これが本当だった。そんな彼がズボンやパンツを脱がせるタイミングを知っていたのは当たり前のことかもしれない。

パンツも脱がせて準備万端。本格的に産まれそうな段階となる。妻は苦しくて自分に寄りすがるような感じ。吐き気があって、吐き始めたので自分は洗面器をもって合間にタオル洗ったりと忙しい。桂一はいつもはぐっすり寝ている夜10時なので、妻の苦しい声のすぐ隣で眠いと不機嫌になって横になっている。よく、こんなのとき寝れるよなぁと思っていたら、頭が出てきたと助産師さんの声。そしたら、ばっと起きて妻の下半身側へ移動。むっちゃ早い動きで、おめーさっきまで寝てたんじゃないのかよと呆れる。眠気を通り越したハイテンションな声で「お母さん、もう頭が見えたよ」と桂一が言う。すると妻はお言葉を聞いて涙。子供の言葉には嘘がない。いろいろあった不安も、子供の正直な声で吹き飛ぶ。

でも、自分はなんか違うと思ってた。頭が見えたとの声の時、助産師さんの表情が変わったのを感じた。ちょっと気になったけど、妻の安心した表情に気のせいかなと思った。後で知ったけど助産師さんの表情が変わったのは、旋回異常だったから。通常、赤ちゃんはお母さんの背中側に顔を向けて産まれるけど、今回はお腹側をむいてたそう。だから表情が変わった。でも旋回異常はこの病院で月に一人くらいあるので、特に心配する必要はないらしい。ただし、お母さんは傷みが激しいそうだ。

頭が出てきたら、もう「いきん」で産むだけ。だだし、妻はかなり痛いみたい。自分も下半身側の状況が気になるけど、向こう側に移動して覗き込むのが野次馬みたいで恥ずかすぃ。実際、二人の助産師さんの間であーだこーだ言ってる息子を見ていると、完全に野次馬というかなんというか。さすがに、あの場で親子で覗き込むのは絵的にオカシイ。

そしてついに、次男が産まれた。産まれたばかりの次男を取り上げたのは間違いなく5歳児の桂一だ。この瞬間長男となった桂一は、よくわからん踊りを踊る。踊りはイイにしても、顔が完全にふざけていて白目むいている。ついこの間、幼稚園で歌ってるとき一人だけ白目むいて歌ってたよね。笑いこらえるの大変だったんだよ。産まれたての次男はそのまま妻の胸の上へ!そして記念撮影。やったーとみんなで笑顔。一人は、白目だけどね。

しかし、まだお産は終わらない。まず、胎盤を出さないといけない。桂一が助産師さんが何かやってるのを見逃すわけがない。また下半身側に移動。桂一はいつもなら寝ている時間をとうに過ぎてしまってかなりハイテンションになっている。妻から出てきた何かを見て、お母さんから「ハム」が出てきたと桂一の声。笑ったけど「ハム」に突っ込む気力はなかった。

産まれたばかりの次男は妻の胸の上で、おっぱいに吸い付かせる。この病院ではへその緒を切るのは、おっぱいに30分くらい吸わせてからだそうだ。普通なら、生まれた瞬間に引き離されて、体を洗われる。しかし、ここでは体は洗わない。退院する前くらいまで、体は布でふくだけ。実際、赤ちゃんの体にはラードのような油がたくさんついている。話によるとこの油が赤ちゃんの体をいろんなものから守ってくれるらしく、なるべく残したほうがいいらしい。赤ちゃんをすぐにおっぱいに吸い付かせるのは、お母さんの体の菌を赤ちゃんに移すため。へその緒をすぐに切らないのは、胎盤やへその緒に残っている栄養を赤ちゃんに移すため。

産まれて喜んでる時に、この病院の先生が登場!先生はまず、桂一とハイタッチ。ハイテンションな人がもう一人いたよ~。先生は診察の時にも桂一の疑問にいろいろ答えてくれた。お腹の中の赤ちゃんは「うんち」するのかとか聞いてもちゃんと答えてくれた。

「ようこそ地球へ」と先生が赤ちゃんに声をかける。桂一には「地球の楽しさをおしえてあげてね」と。
この言葉、診察の時も言ってたし、他の家族にも言っているみたいだったけど、深い意味があるように思えた。胎盤とへその緒は、とても見た目が人の体の一部とは思えない。胎盤は宇宙船みたいな素材に見える。へその緒もなにか異質の素材に見える。どこか遠くの宇宙から舞い込んできた生命。だから「ようこそ地球へ」なんじゃないかと思った。

先生が妻の下半身側で何やら道具を出し始めた。縫合セットだ。出産時に切れたところを縫う。
何するん?と桂一が先生に聞く。切れたところを「縫う」んだよって先生が説明する。あーあ、先生がNGワード言っちゃたよ。また桂一が頭を縫ったことがあるという武勇伝を語り始める。そんなのとこ縫っても頭を縫った自分には勝てない。麻酔もやったし、血も俺の方が出ていたと得意気。まさか、一晩に二度もこの話聞かされるとは。

助産師さんも先生も部屋を出ていってくれて家族4人同じ布団で幸せな安堵感に浸る。妻の上には、まだへその緒と袋に入れられたハムがついている次男。泣きもしない。寝ぼけている表情。泣いたのは少しだけ。まだ、お腹の中にいるつもりなんだろう。体も洗われていないから、そんな錯覚をおぼえているんだと思う。本当に心の底から幸福感に包まれる。妻も同じ感覚を覚えたようだ。何を話したかは今では思い出せないけど、とにかくホンワカとした温かい感覚に包まれた。桂一は疲れて寝てしまった。この地球で今この場所だけが、異質な空間に思える。おそらく、宇宙船である胎盤がついた次男がいるからだろう。彼はまだ、本当にはこの地球の住人じゃない。中途半端な、虚ろな存在。でもそれが、この居心地のいい空間を作っているのを感じる。

30分と聞かされていたけど、1時間くらいして助産師さんが戻って来た。いよいよ、へその緒を切るらしい。しかも、切るのは夫である自分。そういえば、へその緒の斑模様が減っている。血が次男の方に吸い取られたのだろう。いざ切ろうとしても、へその緒はなかなか切れない。ハサミでグリグリしながらようやく切れた。なんか、宇宙船が次男を手放すのを抵抗しているように思えた。次男をこの地球の一員にしたのは自分。大丈夫だよこっちにきなよ。先に産まれたたくさんの仲間がいるよ。切れた瞬間、この異質な空間が収縮していく。完全に地球の空間に戻ってきたのだ。

地球の一員にするのは、現代では人間社会の渦に巻き込んでしまうのと同意義だ。人間社会という言葉は、不安を伴っているのが習わしかもしれない。でも、その時はそんな感じには思えなかった。何かわからないが、とても素晴らしい人間社会が待っているように感じた。あの、幸福感を感じあえたからかもしれない。あの感覚を思い出せば、渦には巻き込まれない気がする。幸いにもハムを見れば、その感覚が思い出される。

この世に生かされているすべての生命は、共通の仕合せ(しあわせ)から始まった。その仕合せの異空間の余韻は、すごくぼんやりと今も地球を包んでいる。
このことに気づかせてくれた家族みんなでの楽しい出産でしたとさ。

北九州市の中村産家医院(なかむらさんち)は素晴らしい。というか院長がいいんですよね。
http://www.nakamura-sanchi.com/

スラックラインインダストリーズのアグロラインを張りました

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新しく手に入れたライン


スラックラインインダストリーズのアグロラインです。
今年日本に入ってきた新しいメーカー。ギボンUSAから派生した人達が立ち上げています。

このアグロラインは幅は2インチで長さは30m、デカラチェ付。2パーツセッティングのシンプルなセットになっています。
ダイナミックなバウンストリックに適していますが、オールラウンドに使えます。メーカーのHPではトランポリンスタイルと称されています。

隠れた美点としてはメインラインが30mでラチェット付きラインが2.4mという所です。つまり、合わせて32.4m。他の商品は大体両方合わせて30mなので2.4mお得ですし、このわずかに長いことで支点間距離30mもちゃんと張ることが可能です。ちょっとした違いかもしれませんが、個人的にはかなり嬉しいです。

エクスエイラーで買えますが、すでに売り切れてしまったようです。ちなみに価格は22500円。一部在庫があるラインもありますが、上級者向けは売り切れが多いみたい。珍しいラインという事で早くに売れてしまったのかもしれません。

アグロライン – Slackline Professionals – エクスエイラー スラックライン プロフェッショナル

高めに少し緩く歩行用ラインとして張ってみました

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

もっとも価値が発揮できるのはダブルラチェットでのセッティングでしょうが、セット品そのままのセッティングで張ってみました。支点間距離は25mくらいです。
全面プリントなのでグリップがすごい。靴の裏に張り付きます。まぁこれは新品だからですけど。

比較対象としてはギボンのサーファーラインですね。ほぼ同じと思っていいと思いますが、なんとなくアグロラインの方が反発が強いような気がします。縫い目はX13サーファーラインより数が少なくて、ラインそのものがみっちり重い感じがあるので、それが関係してるのかな。

歩くだけでしたが縦揺れを起こしながら歩くと楽しかったです。ふんわりというより、ぼわんぼわんという感じで力強くラインが上下します。
伸びるラインというより反発が強いタイプのラインといえます。ポリエステルラインの特徴をよく表しています。微妙に長いスペックといい、とにかく何でもこなせる万能ライン。2インチラインの最高峰のモデルと捉えて差し付けえないでしょう。

セッションに参加するような機会があればダブルで張ってみようと思います。トリック用に強く張れば気持ちよく跳ねることができそうです。

ラチェットはX13サーファーの現行モデルやアンディラインと同じラチェットのようです。
デカラチェの少し丈夫になったタイプ。

今回は両方ともムクノキに張りました


この公園はクスノキとムクノキ、エノキが多いです。この場所は両方ともムクノキでした。

動画や販売サイト

https://www.youtube.com/watch?v=Wkl2NnnYQ3A
Aggro Line | Advanced | Slackline Industries – YouTube
動画ではライン丸めたままエンドループ通しいますが、今日試したらまったく無理でした。ちょっと残念。エンドループが狭くなってしまったようです。エレファントと同じ感じです。

http://www.exaler.com/item/si-ss-als-030/#cc-m-product-12115967388
アグロライン – Slackline Professionals – エクスエイラー スラックライン プロフェッショナル
こちらで買えます。スラックラインインダストリーズの正規代理店です。

http://www.slacklineindustries.com/index.html
Slacklines, Slacklining Kits, Tricks | Slackline Industries.com

今話題のロングライン張ってきました&読んだら得する?小ネタ集

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先日、夕暮れ時にロングラインを楽しんできました。
一人でゆっくり!といっても二時間ほどです。
この場所は52m。
以下、断片的な小ネタ集ですが、ぜひ読んでみてください。

今話題のロングライン!何往復できる?


先日、山梨のギボンフェスティバルでロングラインの大会が開かれて盛り上がってましたね。そのおかげで最近ロングラインが話題みたい。せっかっくなので勝手に話題に乗っちゃいます。

ロングラインの大会?と最初は思ったけど、ああいう一発勝負だと慣れた人でも難しそうです。
人も多いとプレッシャーもあるだろうし。30mですら落ちる可能性も無きにしも非ず。実際、自分も普通に30mで落ちたりもします。なんやらかんやら自分自身で調整するという対応力が試されますね。九州でも長いのが歩ける人が増えつつあるので、集まってみんなで乗ってみたい気が大きくなります。今年の秋冬にでも!
自分のロングラインを貸し出している効果が出るのがすごーく楽しみです。

さてさて、先日のロングラインの話題。夕日が落ちはじめたころに準備が終わったので歩き始めました。とにかく落ちないように!とにかく落ちないように!と思いながらゆっくり歩いて52mクリア。そのまま歩き続けて3往復と少しのところで落下。
明らかに最初の片道が時間がかかりました。ぎこちない歩き。まさにプレッシャーであり緊張ですね。その後慣れてどんどん歩行ペースも上がったけど、集中力も途切れて気づいたら落ちてました。そのあと2往復して終わりにして撤収開始。
夕方とはいえ汗だく。

https://www.gibbon.co.jp/post/events?category=Cup
ギボンカップ2015。南アルプス大会が新クラスを加えての開催!

スラックラインブラザーズ

張る途中

張る途中

ランドクルージングのホワイトマジックというラインをスラックラインブラザーズプーリーを使って張りました。システム倍率的にはメイン4:1で、それにダブルマルチプライヤー(2:1)×(3:1)を追加して24:1となります。
一人でもがんばれば70mくらいは歩行テンションが確保できるはずのシステム。比較的少ない道具で張れるからスラックラインブラザーズプーリーはお勧めです。送料も含めてもっと安くなればもっとロングやる人も増えるはずと思えるアイテム。
だだし、拡張性はあまりないので100mクラスを張りたい人は、通常のプーリーシステムをお勧めします。

http://www.slacklinebrothers.com/

セミ

着いたころはアブラゼミがたくさん鳴いていたのですが、準備しているうちに鳴き声が止みました。
三往復で落ちた時は丁度夕日が沈み終わったころ。それと同時にニイニイゼミが一斉に鳴き始めました。そして上からオシッコの雨。セミって鳴き始める時にオシッコをするんですね。お腹を震わせたら勝手に出ちゃうのかな?
面白い発見でした。スラックラインを歩きながらオシッコの雨を受けるというのは虫好きにとっては至福の瞬間。

歩幅を大きく?腰は捻る?いえいえ。

歩幅を大きくすれば早く歩けます。
ですけれども、落ちるリスクも増えます。個人的には余裕があるときは歩幅を大きくする意識は持っていてもイイと思います。リズムよく歩けるし気持ちもイイです。

歩幅を大きくする場合は、出す足を遠くにしようとすると腰をひねって前にだす感じになります。あからさまに歩幅を大きくしようとするとそうなっちゃうんです。これだとバランスが崩れやすくなります。だがしかし、腰をひねる動作は崩れたバランスをダイナミックにリカバリーするときには欠かせない動作でもあります。繊細なコントロールが必要にはなるでしょうが、「リカバリーしながら歩く」というロングラインの肝にも繋がるんです。余裕があるときは腰の捻り具合を適当に試しながら歩いたらイイかも!

いやいや。そんなリスクのある歩き方やってもしょうがないという気もします。でも、歩幅を大きくしたい。
そんな時は大胆に発想を転換しましょう。そうです。後ろ足を意識しましょう!
前足がライン居つく瞬間、微妙に後ろ足を伸ばします。ほんのわずかだけ前の足が歩幅が増えます。
歩行のショックは増えますが、これだと腰は捻る必要がありません。全体的なバランスを保ちつつも歩幅が少し伸びます。

後ろ足を伸ばす方がお勧めですけど、難しいラインだとそんなこと考える余裕はないわけでして結局のところどーでもいいことかも。。。要するに余裕があるときは、歩幅を大きくしてもイイかもねって話。

裸足でラインの温度を感じる

ひさびさに裸足で歩きました。
芝生じゃなくて普通の土ですので、最初はちょっと落ちるのが嫌な感じでしたが、歩いているうちに下は気にならなくなりました。

裸足だと日の当たるところのラインは温かくて、日陰は温かくありません。
裸足の方がラインの細かい状況が感じられて快適で贅沢。

他に何かネタは・・・

うーむ。
水筒に入れていた氷食べ過ぎてお腹を壊したとか・・・。

欲しい道具?
ナイロン1インチかな。
ナイロンなら乗り心地はどうでもいいのでフラットで軽いやつ。60mで十分。エレファントとかどうだろう。問題は価格。バランスコミュニティも高いし。ランクルのソニックはハイスペックすぎるし。frが安いけど、長いナイロンは売ってないんだよなぁ。チューブラーだけどランクルのWave 25mmあたりがちょうどいいかも。

このラインはホワイトマジックより軽いし安い。しかもアホみたいに伸びる。飽きたら中に19mm通してスレッディングラインにもできる。なんだか神ラインに思えてきたぞ。日本で乗ってる人いるのかな?って書いてて思ったけど、伸びる薄くて軽いスラックプロのポリエステルのアンカープ持ってたことを思い出した。これが60mだったら文句なしなのに持ってるのは40mなんだよね。

http://www.landcruising-slacklines.de/en/shop/2-slackline-band/29-polyamid/271-wave-25mm-meterware
Wave 25mm Webbing

上を向いて歩こう

145mを歩くトレーニングとして短いラインで上を向いて歩いていました。顔を上に向けてラインを見ずに歩きます。
擬似的にラインの難易度をあげることが可能です。50mでも緊張感があります。時間もかかるし、常に不安定感があるので集中力も鍛えられると思う。夜ロングほど難しくないけど。

慣れの問題なので今では80m台でも上を見ながら普通に歩けます。ただし、不用意な落下事故は確実に増えます。下手な落ち方したらヤバいかも。足を踏み外してラインキャッチ損ねたら頭や腕から落ちて運が悪ければ肘の骨折コース。怖い怖い。

今日もそうやって歩きましたが、ヤバい時は普通にラインや支点を見ます。ラインが見えた瞬間「ホッ」って安心できて、あら不思と不安定さが治まります。このやり方だと重なった木の枝の移り変わりを見ながら歩くのが新鮮。

肩甲骨は翼

嘘か本当か肩甲骨は翼の名残らしい。その肩甲骨は心が重くなると固くなる。それは真実だと思う。
肩甲骨が硬くなれば呼吸が浅くなり、酸素不足で筋肉が緊張する。酸素は優先的に必要なところに回される。あんたはイイでしょ!と取り残された筋肉は危機感を感じ収縮してしまう。

人間の肺は想像以上に大きい。上半身の大部分は肺。それを認識するだけで呼吸が深くなり背筋が伸び姿勢が良くなる。
酸素が十分だと心と筋肉が軽くなる。それはつまり、より軽快に前に進めるということ。

そして呼吸はこの地球どころか宇宙すべての生命の共通の仕草。それを昔の人は仕合せ(しあわせ)と呼んだ。幸せの語源は呼吸なんじゃないかなと。

より深く、より長く。この広大な宇宙の共通の仕草は呼吸なんだって実感できる。呼吸は生命の起源ともいえるシアノバクテリアから延々と続く共通の仕草なのは事実なんです。

それを認識すれば心が軽くなるのが実感できるはず。いや、実感してください。緊張しながらも心はリラックス、その矛盾のせめぎ合いを知ることこそがスラックラインの魅力だから。


↑ねこ背は治るより。

ねこ背は治る! ──知るだけで体が改善する「4つの意識」

  • 著者/訳者:小池 義孝
  • 出版社:自由国民社( 2011-10-28 )
  • 単行本(ソフトカバー):224 ページ
  • ISBN-10 : 4426112990
  • ISBN-13 : 9784426112998
  • 定価:¥ 1,512
  • 販売価格:¥ 1,512
  • USED価格:¥ 77
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大型ハンモック&スラックラインを張って家族でのんびり

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大型ハンモック

5m×5mの大型ハンモックを手に入れたので張ってきました。
ついでに上にスラックラインも張りました。
アンカーの高さは2.3m~3m。
快適で5時間もハンモックで過ごしました。
網のハンモックは風が涼しい。
2歳児は1時間ほど昼寝。昼寝中は人が動くと起きるので、ひたすら添い寝。

以下続きます。

上に張ったラインを歩いてみる


↑木に同化してしまってる。


今回張った木はすべてムクノキでした。

ハンモックの上にラインを張っても、面白いような別にそうでもないようなという、微妙な感じ。
ラインは8mほどで、ラインとハンモックの支点が同じだし。ハンモックメインで張って、スラックラインはあくまでついで。
イベントとかで張れば大人気は間違いなしだけど、スラックライン以上に設置環境がシビア(いい角度の感じに4本は木が必要)なのがネック。この場所は買う前から想定していて、実際張ってもぴったりでした。

ヤフオクで買ったんだけど、今は売っていないみたい。既製品じゃないので今後出品されるかは謎。

海外通販とかやればもっと良さそうなのがあるはず。

普通のハンモックはアマゾンで売ってます

普通のハンモックは以下でお探しください!
ちなみに、ネットタイプは軽量で夏場も暑くなりません。糸がもつれたり、解けたりすることもあるのがネック。服のボタンが引っかかったりもします。

一方、布地タイプは多少重くて嵩張りますが冬でも寒くなく、レジャーシート代わりにしたりブランケットにしたりと工夫次第で使用範囲が広いです。


熊本市の江津湖は素晴らしかった。体験・トリック・ロングなど

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江津湖

10月4日に熊本市の江津湖のお祭りに参加してきました。江津湖まで車で1時間のスラックトリップなんですけど、天気も良くて気持ち良い一日でした。以下、完全なるイベントレポート的な記事となります。

スラックライン熊本さんがスラックラインで出展されており、SLACK9のハッシー&とミニーも一緒です。スラックライン熊本の中心人物はトランポリンもやっている大沼さん。

https://www.facebook.com/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E7%86%8A%E6%9C%AC-1596922933872629/timeline/
スラックライン熊本
↑このイベントの画像なども公開されています。ぜひチェック。

体験ライン

内容は体験ラインとパフォーマンス、ロングです。
体験ラインは時間を区切って200円で1時間ラインに乗れますよという仕様。人がついてお子さんに指導して乗ってもらいます。飽きずに1時間みっちり乗っている子も沢山いました。教えるのも大忙し(自分はあまり手伝えませんでしたが・・・)だったのですが、そのうち仲間で競って勝手に楽しんでました。

パフォーマンス

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大沼さんの家族やハッシー&トミー、千葉からのスラックトリップで九州に来られていたビデオジャパンスラックラインのたかしなさんのトリックのパフォーマンス。
多くの方が立ち止まって拍手も起きていました。

ロングライン63m

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大沼さんの娘さんがすごい。初めてで63mに難なく立って歩いていました。半分クリアはなりませんでしたが、自分なんかより歩きがきれい。海外の有名ロングライナーのような雰囲気。高さ(2m)が怖くないの?と聞くと怖くないらしい。

「まったくブレが無い・・・。何をどうすればいいのかすべてをわかっているのだろう・・・素質とはそういうものだ」
by進撃の巨人4巻

こんなに人がいる場所でロングが歩くという経験は初めてだったので楽しかったです。そして難しかった。一発目は歩けましたし往復もできましたが、それ以降は普通に落ちました。

歩いているときにラインに近づくや触ってしまう人がいるので、それを考慮しながら落ちないように配慮しないといけない。ロングライン自体が邪魔だし、厳密には安全上の問題点もあるのでイベントとロングラインはあまり相性は良くありませんが、それでもびっくりする人もはいるので存在感はあります。なによりスラックラインのイベントっぽさがあります。

この公園はロングも張れるとのことなのでまたぜひ張りたいです。

水遊びもできる

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10月なのに暖かくて水遊びしている子供も沢山いました。長男もザリガニ見つけたと大喜びでした。芝生も広く公園は変化に富み、市内にあるとは思えないほど大きくてきれいな湖。

公園の環境としては九州でもトップクラスの公園だと思いました。本当に気持ちいい公園です。しかもスラックラインが張れる。公園が盛り上がるから張ってくださいとのスタンスが素晴らしい。さすが熊本。

もし江津湖で張る際は事務所で聞いてみてください。

http://www.ezuko-park.com/
[公式]熊本市水前寺江津湖公園|熊本の公園

最強ラチェットフォースプラスを触らせてもらいました

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最強のラチェットといえるフォースプラス

エレファントのラチェットでエクスエイラーで買える商品です。
発売されてすぐにコアユーザーの方が購入して売り切れているのは知っていましたが、ハッシーたちが持ってきていたので初めて触りました。

最近在庫があるみたいなので紹介ます。

特徴

フォースプラスの特徴は軽い力で強く張れると、より多くの量のラインを巻けるという二点です。

このラチェットは二つの歯車のギアを使うことにより従来のラチェットと同じ長さのハンドルでもより少ない力で強く巻くことが可能となっています。
いままでのデカラチェやXXLラチェットを二つ使ったとしても20m以上のラインを強く張る場合は巻く人間の方に余力があっても巻き取りスペースの限界に達してしまっていましたが、このフォープラスならさらに量的にも多く巻くことが可能です。

ちなみに、デカラチェもXXLラチェットも巻き取り量そのものは同じで、XXLは単にハンドルが長くて力が入れやすいというだけ。なのでXXLにしても楽には巻けるけど、結果的な限界テンションは同じというケースがありましたが、このラチェットではその点も解決されています。

20m前後の跳ねやすいトリックラインを張るラチェットとしては最高の道具だと思います。ただし、ギア比の関係でハンドルを巻く回数は多くなります。巻き始めはなかなかテンションが増えないけど、後半にはこの軽さが有り難い。
このラチェットが一つでもあれば得られるテンションの上限と巻き取り量が増えます。ダブルラチェットの片方だけこれに差し替えても効果が実感できるはずです。20m以上ならフォープラスが2個あっても十分活用することが出来て腐ることはありません。

スペック・注意点、販売情報

強いテンションが得られやすいのですが、ラチェットそのものの強度は同じです。販売サイトでも最小破断強度MBS(ミニマムブレイキングストレングス)は50kNとなっており、ノーマルラチェットやデカラチェと同じ数値となっています。
なので歪んだり、ギアが欠けたりといったトラブルについては細心の注意が必要です。得られるテンションが多いので、常に点検する意識が必要。

巻き取りの最中にガイドステーの脇にラインが当たるようなら、斜めに巻き取られている前兆です。他の人にラチェットをスリング等で横に引っ張ってもらってそのすきにラチェットを巻いてください。アンカースリングやシャックルなどがきちんと真ん中になっていないことも斜めになる原因となります。
できればスローリリースシステムなどと組みあせて一発開放を避けた方がラチェットにもラインにも優しい。

重いのでラチェット飛んで人に当たらないように適切なバックアップも必須。

今回のイベントではハッシーたちは布でもグルグル巻きにしていました。なるほど、もし万が一のクッションにもなるからこれはなるべくならやった方がいいと感じました。

ラインはSIのトリックライン

ダブルラチェットには最適のエンドループ無し30m。
ハッシーたちが持ってきていたラインはSIのアグロラインとトリックラインでした。久々にバットバウンスさせてもらいましたが、いい感じ(便利な言葉ですね)でした。ガッチガチに張る場合は薄いトリック用ラインよりもこのトリックラインのように僅かに厚みのある方がへたりにくかったり安心感があって使いやすいかも。ま、なんとなくですけど。

ギボンUSAのみの販売だったジブライン30m(コンペライン)が、SIの商品としてリリースされている感じなのかな?

http://www.exaler.com/item/si-ll-tl-030/#cc-m-product-12178484688
トリックライン30M – Slackline Professionals – エクスエイラー スラックライン プロフェッショナル

ラチェットと繋ぎやすいショートスリングもご一緒に


ラチェット、シャックル、スリングを使う場合はアンカースリングをカウヒッチ用(クィックアンカー・2パーツセッティング)の長いのから短いのに差し替えると便利です。

長いのでもちょっと工夫すれば可能ですが、こちらの方が軽くてスマート。
エクスエイラーではカウヒッチ20という商品で売られています。この手の商品のばら売りは日本では他では行われていません。

※カウヒッチは結び方(通し方)の名称だから、この商品名ちょっと紛らわしいですね。カウヒッチを避ける場合に使う道具なので。

http://www.exaler.com/item/el-co-ch-20p/#cc-m-product-12219000188
カウヒッチ 20 – Slackline Professionals – エクスエイラー スラックライン プロフェッショナル

販売先

エクスエイラーでエレファントスラックラインズとスラックラインインダストリーズの商品が取り扱われています。通常はここでしか買えません。

http://www.exaler.com/item/el-ra-f/#cc-m-product-12219053688
フォースプラス – Slackline Professionals – エクスエイラー スラックライン プロフェッショナル

風が強い日の101m

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急いで張る

急遽午前中に時間が出来たので、一人で河川敷の公園へGO!
時間は3時間しかないので、急いで張る。
この前のイベントの時ちゃんとプーリーセットを展開しやすいように片づけていたので、今日は楽。
といっても歩けるようになるまで40分はかかった。

向かい風で歩くと疲れる

テンションをかける前からラインの唸りが大きいので、ウィンドバンパーをつける。とりあえず、3か所。嘘のようにラインの震えが止まる。だけどそれでは足りずにあとで5本にした。

テンションをかけはじめて歩くけど、7割の所で落下。さほど難しくはないけど気が抜けていつの間にか落ちる感じ。向かい風だと歩くのに時間がかかり、知らず知らずに体力と集中力が下がっているんだろう。

時折吹く突風が前の森を揺らして落ち葉を舞い上げる。そしてそれがどんどん自分の方に近づいてくる。ラインと体が容赦なく揺らされるのでグッと我慢して耐える。突風が来ない時も常に風に対応させながらラインに立ち続けて歩く。ふと気が抜けると落ちてしまう。

逆側から歩くと追い風なので楽ちん。
あー楽しい。
時間がもったいないので休みなしにひたすら乗り続ける。
およそ1時間半がっつり。
名残惜しかったけど、明らかに不用意落下が連続する状態になったので撤収開始。怪我したら嫌だし。

道具


ブレーキ周りはこんな感じ。
メイン6倍のサブ5倍。アッセンダーひとつ。メインはロープのねじれが気にならないように、右から左ではなくツイストさせる方法です。

CMCのMPDは便利!

さすがマルチパーパスデバイス。ロックエキゾチカが作ってます。ブレーキとして使うわけですが、引くときはプーリーに早変わりするのが凄いんです。
余計な摩擦もないおかげで一人でも比較的短時間でクタクタにならずに張れます。

そういえば145m張ったときに傷んだ箇所がこちら


ラインロッカーに3回回す2ラップでロックしたんだけど、ラインロッカーの中で傷んでた。それがこの部分。

通常のセッティングでは、傷むのは最初にラインがカーブしてダイレクトに負荷がかかる箇所。傷みやすいホワイトマジックなどは強く張るとよく切れている。このムーンウォークはさらに薄くてカーブでは負荷が大きいはずなので、それを考えてラインロッカーを大型にして3回回してたのに、一番中の取り外し可能なピンの部分で傷んだ(たぶん)。

この程度は問題ない範囲だけど、傷むと「うーむ」となってしまう。リスクやラインの消耗や費用を考えると100m以上と100m以下(70mくらい)のラインの二本体制がいいと思う。

プーリーシステムの倍力の理屈を簡単に説明

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15:1システムのロープにかかる力

プーリーシステムって?

メイン6:1、サブ5:1の30:1システム

メイン6:1、サブ5:1の30:1システム。プーリーの数は8個。

メイン5:1、サブ6:1の30:1システム。プーリーの数は6個。

メイン5:1、サブ6:1の30:1システム。プーリーの数は6個。

プーリーシステムとは、ロープとプーリー(滑車)を使い歩行用ラインのテンションを確保する仕組みです。
普通売られている15mスラックラインキットではラチェットバックルを利用しますが、ラチェットでは数十センチしかラインを巻きとって引けません。しかしプーリーシステムを使えばメートル単位でラインを引くことが出来ます。これにより、より長いラインでも歩行テンションを確保することが出来ます。
30m以上のライン張る場合はプーリーセットが大活躍。

リギングシステムや倍力システム、メカニカルアドバンテージなどと言われたりしますがこれらはプーリーシステムのことです。レスキューの引き上げシステムとも根本理屈は同じ。

以下、なるべく細かいことを省いつもりの話を展開することになりますのでその点ご了承ください。

基本の理屈

長いロープを折り返してより軽い力でラインを引くことが可能ですが、この理屈は中学生の理科で出てきた定滑車や動滑車を基本としています。仕事量とかそういうやつです。

http://blog.livedoor.jp/aritouch/archives/3889596.html
働きアリ : science 定滑車・動滑車・組み合せ滑車

メインテンショニングシステム

ロープをプーリーにより折り返して締めこんでいくのですが、その回数を増やすことでより軽くできますし、負荷を軽減することも可能です。
スラックラインの場合はダブルプーリー2個、ブレーキ1個が最も普及しているレイアウトで、5:1システムといわれています。この部分がメインテンショニングシステムとなります。ラインを引いた後も、テンションを保持するために何らかのブレーキとなる道具が使われます。
プーリー部分の折り返しは4回で、起点からブレーキまで5本のロープが合わさってテンション保持に関わります。これはメインラインのテンションを5分割することです。このことは同時に5分の1の力でメインラインを引けるという事でもあり、メインラインを1m引くにはロープは5m引かなければならないことを意味します。

5:1システム

5:1システム

単に引くだけならブレーキは必要なくて、もしこれがなくても5:1システムです。つまり、ブレーキは倍数には関係ありません。ブレーキがない場合は引いている人間そのものがメインラインの5分の1のテンションを受け持つことになります。

つーか、人間が保持とか関係ないじゃん?それに意味があるの?と思われるかもしれませんが、意味はあります。サブテンショニングシステムでロープを引いてテンションを増やす&保持する行為がそれに当たりますので。

※ブレーキがあると大きな摩擦があるので正常な倍力の効果が実感できません。ブレーキから出たロープを直接引くと硬いのはそのためです。

サブテンショニングシステムでロープを引く

メインテンショニングシステムは組み込まれたブレーキによりテンションを保持することが一番の仕事です。
ですが、これだけでは倍力システムは不完全です。

サブテンショニングシステムを構築してロープを強引にブレーキに入れ込んでテンションを確保します。
倍力システムの肝です。より効率よいシステムとなるのでレスキューなどで倍力システムといえばこれが組み合わされています。


ロープにアッセンダーなどのロープクランプを取り付けてロープを掴み、さらにプーリーを接続してロープを引きます。プーリーを一つ使うと、5:1システムの場合は15:1システムに変身します。一気に、3倍はデカいです。この行為はリギングともいわれますが、英語ではメカニカルアドバンテージ(倍力システム)やマルチプライヤー(乗算)とも言われます。

※3倍の場合はもっとも基本ですのでその形からZリグとも言わわます。2倍はできません。4倍も無理。次は5倍です。

次に、マルチプライヤーの理屈を説明します。

※スラックラインの場合はサブテンショニングシステムはテンションを得るためだけの機構ですので、テンションを確保したら取り外します。

マルチプライヤーになる理屈

なぜ、ロープを掴んでプーリーを接続して引くと掛け算になるのでしょうか?単にロープの折り返しを増やすだけでは4倍、5倍、6倍となるだけだけなのに。

その答えはズバリ、ロープを掴んだ箇所からプーリーシステムが分断されるからという理由です。

5:1システムを3:1システムで引っ張っているということになります。メインテンショニングシステムでは倍率に関係なかったブレーキはサブテンショニングシステムの一部になると、プーリーに早変わりします。計算する際はブレーキということは忘れてください。

クリックで拡大可能。ブレーキは引いている瞬間は摩擦の大きいなプーリーだ。

クリックで拡大可能。ブレーキは引いている瞬間は効率の悪いプーリーだ。


ロープを掴んだロープクランプ(アッセンダーなどの道具)を起点として折り返し2回で、3:1システムがそこにあることになります。その3:1システムが5:1システムのロープの末端を引っ張っているので、15:1になるのです。そして引くロープの量は15倍になります。

これは望遠鏡の対物レンズと接眼レンズの関係にも似ています。5倍のレンズと3倍のレンズを組み合わせて焦点を調節すればれば15倍に物が拡大されて見える(でも暗くなる)のですが、プーリーシステムのマルチプライヤーも同じことです。

マルチプライヤーをうまく使えば少ないプーリーで省スペースなシステムも組めます。

もう少し詳しく

PETZL(ペツル) ベーシック B18BAA

  • カテゴリ:スポーツ用品
  • 定価:¥ 7,770
  • 販売価格:¥ 7,260

ロープを掴む道具であるロープクランプはアッセンダーの類が使われます。
がっちり棘などで挟んで滑りません。この部分にカラビナとプーリーをつけてロープを引きます。さらにプーリーを追加したり、アッセンダーを追加することもできます。

メインのロープの末端をロープを掴んだ部分からのサブで引くということになるのですが、その瞬間はブレーキのカム(ロープをロックする部分)が開いてロープが動くようになります。

具体的な例で手元で引く力を1とした場合、ロープ編

15:1システムのロープにかかる力

15:1システムのロープにかかる力


1の力で引くと、サブテンショニングシステムのロープは1でそれが3本でロープクランプ部分を引くことになり、メイン部分のロープは3の力で引かれていることになる。そしてそのロープは全部で5本なのでメインラインは15で引かれている。

具体的な例で手元で引く力を1とした場合、道具編

それぞれの道具の部分にかかる力

それぞれの道具の部分にかかる力


手元で1で引いた場合、最初のプーリーに2、その部分のカラビナに2、ブレーキも2、アッセンダーには3(これがメインロープにかかる力)。
後ろのダブルプーリはロープが4本だから計12。

ブレーキを接続したカラビナは2。
後ろのダブルプーリーを接続したカラビナは12。合わせて14となり青いリギングプレート部分には14がかかる。

前のダブルプーリーはロープ4本で計12だがロープの起点(バケット部分)にも3がかかるので計15。
ラインロッカーやメインラインは15。

おやおや、ラインは15なのにアンカーであるリギングプレートは14で力が釣り合ってない?と思ったあなたは頭が冴えている。この14に引いている人の1を加えて15としなければならない。そして、手を放すとブレーキがロープをロックする。その瞬間、ブレーキにメインロープの3がかかり、こちらのアンカーも15となり、両方のアンカーで力が釣り合う。

問題1

これは15:1システムにプーリーを一つ追加したレイアウトです。
何倍力になるでしょう?

問題2


これはアッセンダー部分にダブルプーリーを追加したレイアウトです。
何倍力になるでしょう?

答えはエントリーの下の方にあります。

ブレーキの摩擦について

ペツルのグリグリ2をブレーキとして使った例

ペツルのグリグリ2をブレーキとして使った例

勘違いされている場合もありますが、ロープクランプで掴んでロープを緩ませることでブレーキの摩擦が回避されるから何倍も軽い力でロープが引けるわけではありません。ブレーキ部分はプーリーシステム一番大事なところではありますが、力の計算をする際はその機能は不必要なんです(繰り返しですけど)。あくまで、メイン部分のロープ末端を別システムで引くから軽くなります。

ブレーキ部分ではカムが開いていても強い摩擦が発生します。グリグリやエディ、IDなどのブレーキの場合はロープの径などにもよりますが、およそ50%の摩擦が発生しています。そうすると15:1システムは実際には7:1相当の効率になってしまいます。仕事は15:1なのに!
残りの50%の労力は悲しいかな摩擦熱となってブレーキ部分で消えているんです。さらには各プーリー部分も摩擦があるのでさらに効率は低下します。実際に触ったら熱くなっているときもあります。

15:1システムを一人で0.5kN(約50㎏相当)の力で引いたとすると、7.5kN(750kg)相当のテンションで張れるはずなんですが摩擦を考慮すると3.75kN(375kg)相当のテンションが確保可能ということが割り出せます。
(5×3)×0.5×0.5=3.75

3.75kNくらいの強さは50mのラインだと、緩めだけど一応歩けるかなというテンション量に相当します。20mトリックラインならガチ張りじゃないけどバウンストリックはできるよって感じ。

※ブレーキにはクライミングやレスキュー用のビレイデバイスやディッセンダーが使われます。スラックラインでのブレーキとしての利用はメーカーの想定外の使い方になりますので、自己責任で行って下ください。見る人が見れば、何バカな使い方してるんだ!って思われている使い方です。。。
※画像ではペツルのグリグリを使っていますが、強いテンションではあまり使わない方が良いです。壊れた例がいくつかあり、お勧めしません。新規に買う場合はエディにしましょう。
※トラクションプーリーやMPDを使う場合はプーリーが組み込まれているのであまり摩擦は発生しません。

MAGICMOUNTAIN(マジックマウンテン) エディー  ER75214

  • カテゴリ:スポーツ用品
  • 定価:¥ 16,200
  • 販売価格:¥ 16,200

他に大事な事

メインラインを何m引いたかとか、ラインがどの程度伸びたなどの数値や感覚も大事です。
特に実用的なのはプーリー区間の長さを把握すること。手間だけどラインの伸び率を測るのもお勧め。

まとめ

プーリーシステムの倍率はテンション保持に関わるロープの本数とマルチプライヤー部分の本数で決まります。ブレーキはプーリーとして数えます。

倍数などは詳しく知らなくてもプーリーシステムは扱えます。レイアウトして張るだけなら見様見真似でも張れます。緩めのテンションならあっけなく張れちゃうもんです。

このような計算や理屈は必要なくて経験の方が大事という人もいるでしょう。実際にこういう数字は何の役に立たないと考える人もいるようです。
そういう人にとってはプーリー何個で何人で何分かかって何mをこのくらいのテンションに張ったという話になります。これはこれで貴重な経験です。
確かに重要度で言えば、経験その他の方が上でしょうね。

ですが、怖いのは経験からの意味不明な思い込みや決めつけです。
何から何まであれこれを全て説明したり理解するのは難しいですから、結局は経験と知識を共に高めるってことですね。理屈が理解できれば必要な道具も見えてくるので余計な物も買う必要が無くなります。

買い物も含めてあれこれ考えながら張るのも楽しんでみて下さい。

問題の答え

  • 1の答え:15倍力。方向を変えるだけの意味のないプーリーの追加だから。プーリー側のアンカーには16の力がかかりますが、メインテンショニングのロープは3と変わらない。歩行ラインは15。残りの1が引いている人です。
  • 2の答え:答え:25倍。アッセンダー部分は5で引いているから。

関連エントリーを適当に

モアブのタワーでのハイライン500mの動画ACROSS THE SKYが美しい

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hi500
乱暴に言ってしまえば、いわゆる絶景スポットでスラックラインをやっている動画。これは必見です。

世界中の映像クリエイターが注目しているというVimeoのスタッフピックにも選ばれている美しいハイラインの動画。スラックラインの動画としてはMoonWalk《記事》に続く二回目。

張られた場所はアメリカのユタ州モアブにあるキャッスルバレーというエリアにあるタワーです。
映像ではドローンがぐーるーっとライニング中の人間を映します。
眼下にはうっすらと雪をかぶった特有の茶色い大地。いやはやすごい。その美しさにぞくぞくっとした。再生賀集チュしているのか再生が重めですけどぜひ大きな画面のHDで見てみてください。


VimeoACROSS THE SKY – a world record slackline in the utah desert


プロジェクトの中心人物はアンディルイスなんですが、ここはユタでも最も美しい場所らしい。そしてこのタワーにライン張れたら最高だろうなと前々から思ってたそう。

しかし、場所が場所だけにラインを張るのは相当に難しい。
人員も時間も。まず第一にどうやってラインを届かせるのか。

真面目に考えれば途方もない挑戦にも思えます。
映像もそうですけど、プロジェクト自体が伝説的。折角張ったラインを解除するのがモッタイナイ・・・そんな気さえする世界一美しいライン。

そしてこれは500mの長さでハイラインでの世界記録。厳密には493mらしいけど、そのラインの歩行に成功したのはThéo Sanson

その成功の様子の動画もあります。それがこれ。


VimeoHighline


最近のお気に入りラインSIのアグロライン30mと幼児連れスラックラインと来年

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インダストリーズのアグロライン

いつも車に乗せているスラックラインがアグロラインです。以前はシンギングロックの1インチを載せていたのですが、最近はこれ。

子供と遊ぶ短いのから30mまで対応してくれます。重いのが難点。
もちろんトリックもいけますが、いまのところは歩くだけに使ってます。
2インチラインとしては最も重いクラスのラインです。それなのに伸縮性優先のトリック用。なのでこのラインは、重みもあってパワフルな伸び縮みが体験できます。

普通に歩くだけでも、上下が激しく横にも揺れる。ラインをコントロールするというよりコントロールさせられる感じ。ラインに力があります。こんなラインはアグロライン以外思いつきません。

厚くて伸び縮するラインといえば、ランドクルージングのソニックを思い浮かべます。ですが、ソニックはナイロンですから伸びの方が優先した歩行感覚です。アグロはポリエステル素材なので縮・跳ねの感覚の方が大きいです。エレファントのフラッシュと厚みと重みは同じくらいですが、より低いテンションで伸び縮が実感できます。

30mくらいのラインが欲しいなぁって人は検討してみてください。面白いラインですよ。ギボンのサーファーラインより2.4m長いのも利点。おかげで僅かですが30m以上も張れます。

この前の様子

ジャスト30mで張れる場所があるので、そこで30mを何歩で歩けるか実験してみました。
超頑張って40歩でした。つまり、一歩で75㎝。

小股が基本のロングラインの場合でも余裕があるなら大股で歩いた方が楽です。落ちそうにない区間はさっさと先
に進んじゃいましょう。


ラインの上から写した次男。ベンチの間でクスノキの実を集めています。ほとんど一人で遊んでくれたので時折居場所を確認するぐらいの手間しかかかりませんでした。この前はプーリーセットで張ったのですが、その時も彼と二人でした。
勝手にどこか行っちゃう子供だと、ほったらかしでスラックラインは無理かも。広くて人もいない公園ってのも有り難い。

エクスエイラーで売ってます

http://www.exaler.com/item/si-ss-als-030/#cc-m-product-12115967388
アグロライン – Slackline Professionals – エクスエイラー スラックライン プロフェッショナル

今年のまとめ

まだ記事にしたいことは沢山あるんですが、このエントリーが今年最後となりそうです。今年一年読んでくれた方ありがとうございました。解析を見てみたらセッション数20万、ユーザー13万、PV38万でした。検索順位が落ちたせいでPVは半分以下に落ちるという事態。トレンド検索みると「スラックライン」自体が2割減なんで、スラックラインの目新しさはもう失われつつあるのかもしれません。でも愛好者は確実に増えている気はします。来年はどんなスラックライニングが繰り広げられるんでしょう。

そして今年も元旦にスラックラインをする予定です。2014は108m。2015はウォーターでしたが、2016はツリーハイラインにしようかと思ってます。

今日も三日連続の下見に行ってきたんですが、単純そうでも如何に設置するかが難しい。見上げながらどういう設置にするかイメージを膨らませます。ほんとスラックラインは奥が深い。それが済んだらまた去年のハイラインに挑戦したいし、夏場は場所確保済みのロングなウォーターやりたい。38mと54m。今から楽しみにしています。

そして一番やりたいのは200mオーバーのラインの設置。場所は確保したのでとにかく張りたい。張ったら問題が色々見えてくるはず。高さ的に無理なのか、歩行技術が足りないのか。とういうか、そもそも道具が・・・

2016元日に樹上スラックラインしてきました

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2016は霧の中


2016年の1月1日は樹上スラックラインを楽しみました。
FBで告知して自分を含めた3人+1人が集合して、まずは霧の中のロングライン40mをセッティング。ホワイトマジックをスラックラインブラザーズプーリーを使って張りました。
その後、メインの樹上スラックラインのセッティングを開始。

樹上スラックライン


今回は7m30cmの二段梯子を使いました。
ラインの高さは7m少々になると思います。長さは8~9m。梯子を上るとその高さに一気に意気消沈気味。しかし、3人いるので助けてもらいながら、どうにか設置完了。自分の経験だけでは厳しいものがありました。梯子を固定後、自己確保をしてラインの設置に取り掛かりました。

今回は試し張り的な意味合いもあり、歩行ラインとは別に命綱用のロープをバックアップも含めて二本張り渡してそれにリングを通しています。本当はもっと高くしたかったのですが、木が斜めだし作業性も悪くて肩ぐらいの高さ。


歩こうにもロープが気になり、歩ける気がしません。。。もちろんハイラインなんで高さが怖いというのもありますが、ロープがあるとどうしてもそれを掴んでしまいます。歩行に挑戦するというより、代わる代わるに登っての写真撮影会となってしまいました。

トップロープ方式を正常に機能させるなら、ちゃんと頭上に渡す必要があると思いました。そういう意味では、今回の設置は失敗の部類になるのかもしれません。

自分的には次回は、このロープは無しにして通常のハイラインのスタイル(ラインにリーシュ接続)にするつもりです。この長さなら、この高さでも安全性は確保できるはず。短い分、落下のショックは気になりますけど・・・。

両方クスノキ

張ったのは両方ともクスノキです。
この場所は偶然見つけて、一度設置に挑戦してみたいなぁみたいなぁという思いが強くなり今回やってみました。元日という日にもかかわらず、集まってもらって有り難かったです。

ロングもそうなんですけど、いい場所っぽい見つけたら張りたくなるんですよね。長さというより、この木とこの木に張れる環境だから張ってみたい!って感じです。

今回の設置を第一歩として少しでもステップアップできたら嬉しいです。でも、ハイラインの道ってやっぱり険しい。どうなることやら。

メモ:エレファントのブルーウィングは両側の盛り上がった起伏のあるラインだから、きついロッカーだとたるみが引けない。チューブラーライン程度と思っておくべき。ということで、ギボン後期型とは相性悪し。前期とは相性がいい。

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